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水無月に、想う

2013/06/01 [Sat]19:43 編集
category: 自然
かなり前のお話ですが、ご笑覧下さい

今年の1月末頃、京都の知り合いからご予約の打診を受けた。
川辺の酒蔵に社員研修に行く途中、
わざわざ立ち寄って下さるとの事だった。

家中で慎重に思案した結果、よろこんで引き受ける手筈となった。
ご来店は2月末日、準備期間は約30日。

ありがたいではないか、こんな機会は二度と無いだろう

  [今の自分の仕事ぶりを見て頂こう]
  [見栄を張らずに、いつも通りにおもてなしをしよう]


当日までの長い時間は、あっと言う間に過ぎてしまう
あれも、これもと言う料理の内容を次々に削除し 
 「これで行こう!」    と、決定しては悩み
 「これなら良いだろう!」 と、ひねっては悩み
 「これしか思いつかん!」 と、開き直り

結局はシンプルな構成に、岐阜ならではの味わいを加え
ようやく当日の献立にたどり着いた
自信を持って取り組めば、失敗は無い。
私のなかで、何かが 確かに揺れ始めていた。

調度品やしつらいを3月の歳時記に合わせると
やはり雛飾りがふさわしい
幸いな事に、お内裏様とお雛様は我が家に似合わぬ位、良い。
床の間のほうは、この二人に丸投げしても大丈夫だと確信した

そしてスタッフとの打ち合わせはくどいほど行ったが、
これは個々の感性が在るので、修正と言うよりは確認にとどまる

いよいよ本番が押し迫り
私は食材の確保と入荷に苦慮する事となるが
何とか本願の物が揃い、これに関しては杞憂となる

さて当日は心配していた天候も落ち着き
30人を乗せたバスは、少し遅れてのご到着となった

今日までの沢山の思いを込めて、
どうか無事に進行できるようにと願いを寄せて
ついにその会食は、静かに始まった

〈 中 略 〉


結果は上出来だったと思う


あれから3カ月が経ち
ようやく今、自分を振り返ることが出来る

「 これで良い 」と言う事はどこにも無く
今になつて見える物がある事に気付く

今日、水無月の風に背中を押されて
少しだけ楽しい気持ちになった

笑えるね
嬉しいね
この仕事を選んで、間違いじゃなかった



   … … … … …

竹林
久しぶりのブログの更新です
ため込んでいた思考や体験を少しづつ
書き留めて行きたいと言う気になりました
ご覧頂ければ、幸甚に存じます 
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山萩のゆれる頃

2012/09/04 [Tue]20:18 編集
category: 自然
日差しの落ちかけた夕方近く、
長月の薄明かりに照らされた
サラサラと揺れる山萩のそよぎは、
いつか どこかで聞いた事のある
衣擦れの音に似ていた。


私が京都のお寺で見習いをしていた遠い昔、
拝観時間の終了1時間前の午後3時から
本堂と境内の清掃がいっせいに始まる

「おい、もたもたするでない。しつかり清めなされ。」

     dc081936.jpg

 
先輩に後れを取らないように手早く雑巾がけをしながら、
14歳の少年は、枯山水からよせる残炎を浴びた。

ヒグラシの鳴き声と白檀の供香が重なる中、
閉門を告げる喚鐘が鳴り響いた。

すっかり後片付けを終え、ようやく一日が終わろうとしている。
後は一番離れた墓地の通用門の戸締りだけだ。
今のようにセキュリティが当たり前の時代からすれば、
いかにも不用心だつたあの頃は、
性善説からなる安心や安全に疑う事すらあり得なかった。

その日、来客用の玄関に履物が置かれてあった。
こんな時間に一体どなたが、お出でになつたのだろう?
参禅のお客様にしては、ちょっと様子が違うし
ご住職や先輩僧侶もそんな素振りはまるで無かった

客間の横を通るときに、小鼓が聞こえてくる
そう言えばお嬢様の稽古が、今月から再開するのを思い出した。



 昨夜、習字のあと片づけの時に立ち話をしていた。

 「お謡いって、知ってはる?」
 「何それ・・・」
 「お能を舞う時の歌詞なんよ」
 「能?」
 「うちなア、井筒って言う、演目に挑戦してみるんえ」
 「おたべみたいなおやつか???」
 「食べられまへん!!! お菓子とちゃうし」
 「なんや、そんなんいらん」
 「ほな、おやすみなさい」

 同い年のお嬢様があきれながら、クスクスと笑っていた。
 きっと古臭くて難しい事なんだろうと、
 当時の私は無関心そのものだった。
 彼女の横顔以外は・・・。


奥の間へ続く縁側の障子は、すべて閉ざされていたが
そこへ落ちた影絵には、美しい姿が浮かんでいた。

畳を擦る着物と足袋の音が、晩夏の夕闇に重なり
私の痩せた背中に、恋の種を落とした


     gyoji-chashitsu.jpg



謡楽や和事に触れ合うことは滅多に無いけれど
9月の夕暮れに山萩を見つけると
長い歳月の向こう側に、あの日の記憶の蔵が現れる。
そして小さな隙間から柔らかい光を伸ばしている。
私は、今日もこうして生きている
ありがたいと思う。





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夏をあきらめて

2010/09/16 [Thu]18:54 編集
category: 自然
久しぶりにここに、帰って来る事が出来ました。
灼熱の太陽の下で、
ありえないほどの日焼けを繰り返した今年の夏は、
例年に比べると、竿を出す回数も少なかったと振り返っています。

何処に行っても、
海水の温度が高かったからでしょうか?
狙った魚には少しも恵まれませんでしたので
結果、途中で釣りを中断して
素潜りみたいな、スノーケリングを毎回試みました。

あちこちの海に入り、
地形の特色や海底の状態を知ることで、
次回の釣行に役立てれば、これも良しとプラスに判断しています。

そして、その水中の景色は、あまりに美しく
しばし呆然と海の中を漂っていました。
テレビなどで見かける魚の群れや
人間を怖がらない小魚にふれあい
多くの感動と喜びを授かりました。

足ヒレの推進力を利用して水底に近づくと
さすがに水温の差を感じ、
危険も伴う事も理解しました。

「 安全に楽しい時間を過ごす事 」
大切なルールですよね。
皆さんも機会があれば、来年 是非 潜ってみては如何ですか?
beautiful wonder world !! が迎えてくれますよ!


波松海岸
ちなみにこちらは、波松海岸です。
とても潮が早く、すぐ手前から落ち込むように深くなっています。
ここは、ちょっと危ないです。私もすぐに上がりました。

波打ち際の渚を、素足で歩いて見てください。
潮騒の詩が聞こえてきそうです。  
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夕なぎ

2009/08/31 [Mon]21:48 編集
category: 自然
海岸夕日

常神半島の入り江の夕陽に見とれていた日曜日の午後、
くりかえし寄せる波の音が、 「まだ 帰らないで・・」と
僕を引き止めた。

明け方からこの時間まで、ずっと、この海に来ていた。
一人で歩く波打ち際は、残された足跡がどこか切ないけれど
さざ波に洗われて、いつしか、きれいに消されている。
まるで、僕の小さな過ちを許してくれるようだ・・・。

打ち上げられた流木を拾い上げ、
長い年月の証しを探してみる。
うっすらと刻み込まれた文字は、
普段あまり見られないポルトガル語。
遠く地球の裏側から流れ着いた、大きな木片だ。

塗料は色あせてしまい、角は丸く摺れていた。
まるで傷ついたアジサシの羽の様な姿は
彷徨いながら、何を失ったのだろうか?
まだ若かった、昔の僕のように。

愛は永遠ではなく
自由は平等ではなく
お金は人を狂わせてしまう。
僕は、何を求めてきたのだろう・・・。
僕は、何処に向っているのだろう・・・。

傾き始めたオレンジ色の輝きに見送られて
夏の切なさに、別れを告げた

この次に来る時は、あの人を誘ってみよう。
きっとこの浜辺を、気に入ってくれるだろう。







 



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晩夏の鐘の音

2009/08/29 [Sat]11:54 編集
category: 自然
h_inoue_10_08.jpg

パソコンの調子がすぐれずに、時間だけが過ぎていた。
気がつくと、夏は終わりを告げようとしている・・・。

明け方の梅林の森は、太陽の日差しが照りつける前なら
とても、気持ちが良い。
静寂の隙間を通り抜ける一陣の風が、さわさわと木立を揺すり起す。

すると、小さな生き物が、枝から枝に飛び移った。
リスだ!野生のリスだ!
人の気配を恐がる事もなく、リズミカルに跳ねている様子は
今朝のサプライズにふさわしい。

やがて、赤く染まるはずの青もみじが
誇らしげに枝を伸ばしていた。


                          
今年の夏は、何だか夏らしくないような気候だった。
蒸し暑く長い夏の夜は、いつだって、僕達を苦しめた。

寝苦しく 浅い眠りの淵で、熱気に押されて横たわっている時
深夜の喧騒が、リアルな現実に連れ戻したりする。
まだ、起き上がる時間には早すぎる・・・



この所、多忙ではない日常が続いていた。
そういう意味では、時間は ゆっくりと過ぎていた。

夏の甲子園の高校野球をこれほど、落ち着いて見るのも久しぶりだったし
ご先祖さまの供養もお盆には人並みに出来た。

そして、長良川の花火を28年ぶりに見ることが出来た。
夏の夜空を彩る 大小さまざまな光りのパノラマと
迫り来るような迫力に包まれて、感動を覚えた。
純粋に嬉しかった・・・。

みるみるうちに、時間は 夏は過ぎてしまった。
夕方になると店の庭先で、コウロギが鳴いている。
とても優しく、柔らかい音色を奏でている。
こんなすぐそばにも、素敵な自然の力が溢れている。
君も虫の声を聞いているのだろうか?


18歳のとき、大好きな人が歌っていた言葉。
「ああ早く、9月になれば・・・」


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